2002.7.3    

─対岸の火事─

 今回で第17回を迎えた2002FIFA W杯も、優勝ブラジル、準優勝ドイツという結果と、国内に数多く

のサポーターを誕生させて、初夏の日本を駆け抜けた。

 この期間中、数多くの問題が発生した事は御存知の通りで、『チケット関係』に始まり、『カメルーンの

中津江村』や、『スペイン対韓国』の試合でボールがゴールラインを割ったか否か、等々、我々審判を担当

する者にもおおいに関心の注がれる場面も数々あった。

 今大会の試合に派遣された各国の国際審判員の方達も、まさか自分達が、あの様な数々のミスを犯すとは

誰が考えた事だろう。この様な事態を対岸の火事と思わずに、日頃からルールブックに目を通し、疑問点は

必ず解決し、自己研鑽に努め、一つのミスジャッジもしないという心構えを常に肝に銘じ、今後も当ブロッ

クに対しての御協カを宜しくお願い致します。

(審判部部長 橋本清隆)

   2001.9

 最近審判員、特に主審による競技規則の理解の違いから生じる判断のミスと思われるトラブルが数多く私

の耳に入ってくる。中でも「オフサイド」の判定についての意見が大多数であると共に,主審、線審各位が

試合前の打ち合わせ事項でしっかり話し合っていればこの様なミスは起きなかったであろうと思われるもの

もあった。特に「オフサイド」の判断が出来るポジションにいない主審は、線審の援助と意見を聞く態度が

大事である。報告のあったゴールイン後の判定は再開まで決定すれば良いのであるから、急ぐ必要はないの

である。

(審判部部長 橋本清隆)

 

   2001.8

─他山の石─

 先日たまたま見た試合で、信じられないような審判上の間題が起きた。といっても、審判のミスで大きなト

ラブルになったということではない。2、3千人いた観客も、何が起きたのだろうと不審に思った程度で、大

きな間題が起きたと感じた人は少なかったろうが、審判関係者からすると、どうしてこんなことが起きるのか

信じられないような出来事だった。

 試合中に一方のチームが警告二つの退場で10人となり、試合は引き分けで終わって規定によりPK方式で

決着されることになった。私は大会運営の責任者で審判関係者でもあるY氏と観戦していて、タイムアップの

少し前から、はじめて一人滅らすシーンが見られるかな、と話し合ったりしていた。

 試合が終って少しの休憩をとったあと、選手が中にはいっていたが、一方のチームは10人全員がセンター

サークルに入っていくではないか。私が10人いるよというと、Y氏は一人滅らしたから10人だろうといい

ながら数えだして、フィールドプレーヤーが10人のままなことを確認し、あわててスタンドの最下段に駆け

下りて第4の審判員にそのことを伝えた。しかしそのときは主審の最初のキックの笛は鳴っていた。そのキッ

クが終わってから一人をベンチに下げて、キックは何事もなかったように統けられた。

 そんなに大したことじゃないというかもしれないが、私にとってはショツクだった。主審、副審はみな1級

審判員である。2級の第4の審判員を含めて4人の誰も、去年変わったばかりの規則に気がつかなかったので

ある。さもなけれぱ主審以外で気がついた審判がいたのに、そのことを主審に伝えなかったのである。試合進

行中なら、伝えようと思っても伝えられないこともあるだろう。しかし休憩中で4人揃っている時間はかなり

あったのである。

 そんなこと私なら絶対しないと思っている審判は多いだろう。私もそうだと思っている。しかし、これまで

に起きた審判上の問題の多くが、これと同じような規則の理解不足や審判4人の協力の不十分さから起きてい

るのである。  

 他山の石という言葉があるが、ひとごととは考えないで、もう一度審判にとって何が大切なのかを考え、そ

れを実行していただきたい。

AFC審判委員会副委員長 浅見俊雄)